ながさ)” の例文
湯槽だか何だか分らないが、大方おおかた湯槽というものだろうと思うばかりである。幅が三尺くらい、ながさは一間半もあるか、それを二つに仕切って一つには白い湯が這入はいっている。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
つづく雨のよいに、すこしやまいひまぬすんで、下の風呂場へ降りて見ると、半切はんきれを三尺ばかりのながさに切って、それを細長くたてりつけた壁の色が、暗く映るの陰に、ふと余の視線をいた。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)