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鋳出
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いだ
ふりがな文庫
“
鋳出
(
いだ
)” の例文
使いをやって
正金
(
しょうきん
)
銀行で換えた金貨は今
鋳出
(
いだ
)
されたような光を放って懐中の底にころがっていたが、それをどうする事もできなかった。葉子の心は急に暗くなった。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
暗い中で自分を
操
(
あやつ
)
っている運命の糸と、どんな関係を
有
(
も
)
っているか、固より想像し得るはずがないので、ただそこに
鋳出
(
いだ
)
された模様と、それがしまってあった袋とを見比べるだけで
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その時は何とも思わなかったが、今この説明を読んで見ると、やはり穴一の系統に属するものらしい。穴一銭と称して両面に
恵比須大黒
(
えびすだいこく
)
だの、富士山だのを
鋳出
(
いだ
)
したものがあったという。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
翌晩
(
あくるばん
)
も、また翌晩も、
連夜
(
まいよ
)
の事できっと時刻を
違
(
たが
)
えず、その緑青で
鋳出
(
いだ
)
したような、蒼い女が遣って参り、例の孤家へ連れ出すのだそうでありますが、
口頭
(
くちさき
)
ばかりで思い切らない、
不埒
(
ふらち
)
な奴
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
面赭
(
かおあか
)
く、耳
蒼
(
あお
)
く、馬ばかりなる大きさのもの、手足に汚れた
薄樺色
(
うすかばいろ
)
の産毛のようで、房々として
柔
(
やわら
)
かに長い毛が一面の生いて、人か
獣
(
けだもの
)
かを見分かぬが、
朦朧
(
もうろう
)
としてただ霧を
束
(
つか
)
ねて
鋳出
(
いだ
)
したよう。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
鋳
常用漢字
中学
部首:⾦
15画
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
“鋳”で始まる語句
鋳
鋳物
鋳型
鋳掛屋
鋳物師
鋳造
鋳潰
鋳直
鋳金
鋳鉄