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邪険
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じゃけん
ふりがな文庫
“
邪険
(
じゃけん
)” の例文
旧字:
邪險
涙
(
なみだ
)
を目に一ぱいにしたかとみるまに、
抱
(
だ
)
いてたわが子を
邪険
(
じゃけん
)
にかきのけて、おいおい声を立てて
泣
(
な
)
きだすようなことがあるのである。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
恋い慕うものならば、
馬士
(
うまかた
)
でも船頭でも、われら坊主でも、
無下
(
むげ
)
に
振切
(
ふりき
)
って
邪険
(
じゃけん
)
にはしそうもない、
仮令
(
たとえ
)
恋はかなえぬまでも、
然
(
しか
)
るべき返歌はありそうな。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
継子の夫を持てばやはり違うのかと奉公人たちはかんたんにすかされて、お定の方へ眼を配るとお定もお光にだけは
邪険
(
じゃけん
)
にするような
気配
(
けはい
)
はないようだった。
蛍
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
けれども、
邪険
(
じゃけん
)
なクシベシは平気な顔をして、言いますには、「そんなに隠れ蓑が返して
欲
(
ほ
)
しければ、返してやらぬこともないが、その代りただでは
駄目
(
だめ
)
だよ」
蕗の下の神様
(新字新仮名)
/
宇野浩二
(著)
「チョッ」と舌打をし、彼の腕を
邪険
(
じゃけん
)
にふり
解
(
ほど
)
いた。
棺桶の花嫁
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
予は思わずそう
邪険
(
じゃけん
)
にいって帰途につく。兄夫婦も予もなお無言でおれば、子どもらはわけもわからずながら人々の前をかねるのか、ふたりは話しながらもひそひそと語り合ってる。
紅黄録
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「
邪険
(
じゃけん
)
も大抵にするものだよ。お前あんまりじゃないかね。」
琵琶伝
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“邪険”の意味
《名詞》
邪険(じゃけん)
慈悲の心が無く、物事を荒く扱うこと。意地が悪いこと。
(出典:Wiktionary)
邪
常用漢字
中学
部首:⾢
8画
険
常用漢字
小5
部首:⾩
11画
“邪”で始まる語句
邪慳
邪
邪魔
邪推
邪気
邪悪
邪念
邪見
邪心
邪鬼