“じゃけん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
邪慳90.1%
邪見4.9%
邪険4.3%
邪怪0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「なに、わたしが、そんなことをったものかね、わたしは、したいたばかしなのだよ。」と、おんなは、邪慳じゃけんにいって、相手あいてにしませんでした。
初夏の不思議 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「私だってそんな邪見じゃけんな人間じゃございませんよ。長の年月ですから、多少の我儘はありましたろうが、随分仲良く暮して来ましたわ」
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
恋い慕うものならば、馬士うまかたでも船頭でも、われら坊主でも、無下むげ振切ふりきって邪険じゃけんにはしそうもない、仮令たとえ恋はかなえぬまでも、しかるべき返歌はありそうな。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
離しやしないわ、どうしてお前さんはそう邪怪じゃけんなんでしょうネ。いいわ、あたしゃ、ここで死んじゃうわよ、もちろんお前さんを道づれにして——
棺桶の花嫁 (新字新仮名) / 海野十三(著)