あそん)” の例文
道であそんでいる小さな児が茱萸を食いながら余の方を不思議そうに見ておるなども時々あった。木曾路へ這入って贄川にえかわまで来た。
くだもの (新字新仮名) / 正岡子規(著)
どつと陽氣やうきに騷ぎ手輕てがるあそんで立出つゝ別れ/\に歸りけり偖も小夜衣は今日けふはからずも千太郎の相方に出しより何となく其人のしたはるゝまゝ如何にもして彼の客人まろうど
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たちまち一歩引下り「おゝ御一緒に、今まで珈琲館にいらしッたのですか、私しは又用事で外へお廻りに成たかと思いました、あそんでお帰りなさるには余り遅過るじゃ有ませんか」
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)