“逆襲(さかよ)” の例文
いちど総退却した足利勢は、夜半からふたたび活動をおこし、全市の路地にくたくたとなって駐屯(ちゅうとん)していた官軍へ逆襲(さかよ)せをかけてきたのである。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
うけるところであったゆえ、このたびは、逆襲(さかよ)せに這奴(しゃつ)より不意を突いてくるつもりとみえる。各〻、ご油断あるなかれ
「こいつを返しゃ、俺たちの根城(ねじろ)が分る、すぐ御用提灯(ぢょうちん)の鈴なりで、逆襲(さかよ)せのくるのは知れている。兄貴、早く殺(や)ってしまわねえととんだことになるぜ」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さては、死にもの狂いの苦計に出て、深夜の逆襲(さかよ)せを謀(はか)っているにちがいない。奴らの酒もりがすんで、宵寝(よいね)に入ったと見えたらそれが機(しお)だ。ぬかるな」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
足ずりして口惜しがり、一族の手までかりて、約二百の兵をその夜、逆襲(さかよ)せに、花栄の官邸の門へ差向けた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
辻々で、小戦(こぜり)あいが始まった。不意に逆襲(さかよ)せをくった院の兵はもろかった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
されば、敵の城内にはもう疾(と)くに、糧食の蓄(たくわ)えも尽きたはずではござるが、さすがに、衰えた気勢は見せず、かえって、たまたま小人数の奇兵をもって、鷲津、丸根の砦(とりで)などへ、夜中、逆襲(さかよ)せを
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「しかたがない。しばしの間、さびしい思いを忍んでくれ。きっと、冬の初霜が降りぬまに、以前にまさる味方を募(つの)って、羽鳥(はとり)、水守(みもり)の敵に、逆襲(さかよ)せをくわせ、そして、そなたを迎えに来るから……」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「何だとッ。逆襲(さかよ)せが来たッ?」
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)