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逆恨
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さかうら
ふりがな文庫
“
逆恨
(
さかうら
)” の例文
いいか、まだ先の道は三、四町あるから、
急
(
せ
)
かずにおれのいうことを聞きねえ。いわば、そッちの文句は
逆恨
(
さかうら
)
みで、あの晩の
遺恨
(
いこん
)
はおれの方にある。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
仏頂寺に多大の迷惑を
蒙
(
こうむ
)
らせられてこそおれ、あれに
逆恨
(
さかうら
)
みをされる覚えはないのだが、
強
(
し
)
いて言えばあの小鳥峠の時、ろくろく葬いもしてやらないで
大菩薩峠:38 農奴の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
半七も
多寡
(
たか
)
をくくっていられなくなった。捕り手に
逆恨
(
さかうら
)
みをするなどは悪党らしくない奴だとは思ったが、相手が恨むと云う以上、それをどうすることも出来ない。
半七捕物帳:64 廻り灯籠
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ご隠居の狂暴はきょうに始まったことでなく、西山へのご退隠も、すべてあなた様のさしがねのように、
逆恨
(
さかうら
)
みを遊ばしておるにちがいございませぬ。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
外道
(
げどう
)
の
逆恨
(
さかうら
)
みでむやみに人を怨んで、おまけに罪もないなあちゃんを疑って、万一そんなことを
仕出来
(
しでか
)
したとすれば、どうしたって
打
(
う
)
っちゃって置くことが出来ません。
半七捕物帳:35 半七先生
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
「あなたといい、お杉ばば様といい、どうして、あなたの家のお血すじは、そう他人を
逆恨
(
さかうら
)
みするのでしょう」
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかしかれは罪人の妻で、人を恨むのは
逆恨
(
さかうら
)
みである。殊に
上
(
かみ
)
に対して御奉公を相勤めた伊勢屋のお駒を殺したのである。お駒ばかりでなく、吉助までも手にかけている。
半七捕物帳:31 張子の虎
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「それこそは、
逆恨
(
さかうら
)
みよ。船木頼春とその妻の裏切りが、かかる異変をよび起せしものと、俊基も聞き及ぶぞ。……さるを、どの面さげて、のめのめこれへ」
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いわゆる
外道
(
げどう
)
の
逆恨
(
さかうら
)
みと、もう一つには
自棄
(
やけ
)
が手伝って、口から出放題の
啖呵
(
たんか
)
を切るのは、こんな奴らにめずらしくない事で、物馴れた岡っ引は平気でせせら笑っていますが
半七捕物帳:64 廻り灯籠
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「よも、返辞はできまい。それとも、貴様の口ぐせにいう大義名分を引ッ込めて、おれを
逆恨
(
さかうら
)
みの
女讐
(
めがたき
)
に、その女くせえ手で、来の了戒を抜いてみるか——」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
逆恨
(
さかうら
)
みや
亦
(
また
)
恨みは、許されぬ。——侍は義を尊び、名分のために、復讐はゆるされているが、遺恨のための遺恨ばらしは、
女々
(
めめ
)
しい振舞いと笑うのだ。——たとえば、其方たちのような
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
逆
常用漢字
小5
部首:⾡
9画
恨
常用漢字
中学
部首:⼼
9画
“逆”で始まる語句
逆
逆上
逆立
逆手
逆鱗
逆様
逆落
逆茂木
逆捻
逆襲