追從つゐしよう)” の例文
新字:追従
富貴ふうきには親類顏しんるゐがほ幾代先いくだいさきの誰樣たれさまなに縁故えんこありとかなしとかねこもらぬしまでが實家さとあしらひのえせ追從つゐしよう
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
未熟な女學生の家庭教師三千人のうちの三人だつて、あなたが今したやうな答へをするものはないだらう。しかし私はあなたにお追從つゐしようを云つてるのぢやありませんよ。
亭主の彌助は、額を叩いて追從つゐしようらしく深々とお辭儀をして居ります。
彼女は私にお追從つゐしようをし、私の氣にいる爲めに、その魅力と才藝を惜しみなく見せびらかしました。彼女を取卷く男たちは皆彼女を稱讃し、私を羨んでゐるやうに見えました。
づからなる名譽めいよはあれど、こひ本尊ほんぞんあればわきだちにれるなく、一しんおもひみてはありむかしのさとしならで、可惜あたら廿四の勉強べんきやうざかりを此体このていたらく殘念ざんねんともおもはねばこそ、甚之助じんのすけ追從つゐしようしあるきて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
井筒屋の番頭の言葉は、追從つゐしようとばかりは聞えません。