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辰吉
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たつきち
中には、
家の
方へ
走っていったものもあります。ただ、
木の
下には、
辰吉のはいていた
小さなげたが、二つ
残っているばかりでありました。
あるところに、
辰吉という
少年がありました。
辰吉は、
小さな
時分に、
父や
母に
別れて、おばあさんの
手で
育てられました。
いつであったか、
辰吉は、おばあさんから、
人間というものは
死んでしまえば、みんな
天へ
上って、
星になってしまうものだと
聞いていました。