身過みすぎ)” の例文
勿論もちろん人の妻なるものも、吾人ごじんが商となり工となり、はた農となるがごとく、女性が此世に処せむと欲して、えらぶ処の、身過みすぎの方便には相違なきも、そはたゞ芸妓げいぎといひ、娼妓しやうぎといひ
醜婦を呵す (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
見て世の中に能物よきもの醫者いしやなり何程の療治れうぢ出來できずとも流行出せばかくの如し我も故郷は勘當され此江戸へ來りて所々しよ/\方々はう/″\彷徨さまようばかりにて未だ何の仕出しいだしたる事もなくこれぞと云身過みすぎの思ひ付もなきをりなれば此上は何卒なにとぞして我も醫師いしやとなり長棒ながぼう駕籠かごにて往來なし一身の出世しゆつせ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)