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身過
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みすぎ
勿論人の妻なるものも、
吾人が商となり工となり、はた農となるが
如く、女性が此世に処せむと欲して、
択ぶ処の、
身過の方便には相違なきも、そはたゞ
芸妓といひ、
娼妓といひ
見て世の中に
能物は
醫者なり何程の
療治は
出來ずとも流行出せば
斯の如し我も故郷は勘當され此江戸へ來りて
所々方々と
彷徨ばかりにて未だ何の
仕出したる事もなく
此ぞと云
身過の思ひ付もなき
機なれば此上は
何卒して我も
醫師となり
長棒の
駕籠にて往來なし一身の
出世を