トップ
>
踵
>
かゞと
ふりがな文庫
“
踵
(
かゞと
)” の例文
児玉氏はかう言つて、自分の脚の下が、外国の土地である事を
確
(
たしか
)
めるやうに、二三度床板を
履
(
くつ
)
の
踵
(
かゞと
)
で蹴飛ばした。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
そこで
爺
(
ぢい
)
やが
小
(
ちひ
)
さな
麻裏草履
(
あさうらざうり
)
を
見
(
み
)
つけて
來
(
き
)
まして、
踵
(
かゞと
)
の
方
(
はう
)
に
紐
(
ひも
)
をつけて
呉
(
く
)
れました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
応募兵は自分が
螽斯
(
ばつた
)
のやうに
勁
(
つよ
)
い脚を持つてゐるのを見せるために、二三度靴の
踵
(
かゞと
)
で
地面
(
ぢべた
)
を蹴つてみせた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
士官は吐き出すやうに言つて、葉つ葉を
地面
(
ぢづら
)
に投げ捨てた。そして思ひきり強く
履
(
くつ
)
の
踵
(
かゞと
)
で踏みにじつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
老人は一寸手を挙げて挨拶すると
踵
(
かゞと
)
の上でくるりと
身体
(
からだ
)
の
向
(
むき
)
を
更
(
か
)
へて、元気よく引き下つて往つた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
外套の隠しに両手を突込むで、停車場前の
広
(
ひろ
)
つ
場
(
ぱ
)
を歩きながら、大きな靴の
踵
(
かゞと
)
で
暴
(
やけ
)
に
地面
(
ぢべた
)
を蹴散らしてみたが、
地面
(
ぢべた
)
を蹴つたところで、急行列車がとまる訳でもなかつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
英国のある
停車場
(
ていしやぢやう
)
の駅長はグラツドストーンが落して往つた
履
(
くつ
)
の
踵
(
かゞと
)
を拾つて、丁寧に箱入にして
蔵
(
しま
)
つておいたといふから、黄河の濁り水を克明に瓶に入れて持つて帰つたからといつて
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
と言つて、その貰ひ物の履の
踵
(
かゞと
)
で馬のやうに床板を
蹴
(
け
)
つたさうだ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
凡
(
すべ
)
ての男はこんな時
履
(
くつ
)
の
踵
(
かゞと
)
のやうな痛ましい表情をするものだ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“踵(かかと)”の解説
かかと(踵)は、足の裏の最も後(背中側)の部分である。きびすとも言う。靴ではかかとの下の靴底を厚くするのが普通で、英語の heel からヒールとも言う。靴のこの部分を指してかかとと言うこともある。
(出典:Wikipedia)
踵
漢検1級
部首:⾜
16画
“踵”を含む語句
相踵
接踵
高踵靴
踵鉄
高踵
円踵
前踵部
対踵地
対踵的
後踵
膕踵
赤踵
踵摺
追踵