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贋
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に
ふりがな文庫
“
贋
(
に
)” の例文
普通に茜染めのあった時代に
贋
(
に
)
せの茜染めがあった。それは
蘇枋
(
スオウ
)
で染めたもので本当の茜染めよりはその色が赤かったのである。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
贋
(
に
)
せ藍丸王は狩場から宮中へ帰って、晩の御飯を済ますと直ぐに、家来に云い付けて、自分の
室
(
へや
)
に新しい椅子を四ツ運ばせて、象牙の机の
周囲
(
まわり
)
に並べさせた。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
僕にも時々
夏目
(
なつめ
)
先生の書を
鑑定
(
かんてい
)
してくれろと言ふ人がある。が、僕の眼光ではどうも判然とは鑑定出来ない、唯まつ赤な
贋
(
に
)
せものだけはおのづから
正体
(
しやうたい
)
を現はしてくれる。
続澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
贋
(
に
)
せて
傍
(
かたへ
)
に近よりて、羽ある言句陳じ曰ふ
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
贋
(
に
)
せ侍斬りに就いて大目附へ出頭した紋服姿の石月平馬と、地味な
木綿縞
(
もめんじま
)
に町の低い
役袴
(
やくばかま
)
を穿いた三五屋、佐五郎老人が、帰り道に招かれて夕食の
饗応
(
もてなし
)
を受けていた。
斬られたさに
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
僕は近頃その
贋
(
に
)
せものの中に決して贋にものとは思はれぬ一本の
扇
(
あふぎ
)
に遭遇した。
成程
(
なるほど
)
この扇に書いてある句は
漱石
(
そうせき
)
と言ふ名はついてゐても、確かに夏目先生の書いたものではない。
続澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
なかなかもって……お関所破りの
贋
(
に
)
せ若衆とあれば天下の御為に容易ならぬ
曲者
(
くせもの
)
と存じ、当藩の役柄の者に付き纏うところを、ここまで
逐
(
お
)
い詰めて参いったとあれば
斬られたさに
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
この通り
贋
(
に
)
せもので……
黒白ストーリー
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
贋
(
に
)
せ金使いです……
黒白ストーリー
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
贋
漢検準1級
部首:⾙
19画
“贋”を含む語句
贋物
贋造
贋金
贋紙幣
贋病
大贋物
真贋
贋者
贋首
贋造紙幣
贋鼎
贋阿弥
贋造者
贋造団
贋造品
贋物堂
贋作
贋札
贋造貨幣
偽物贋物
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