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貸遣
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かしつか
貸遣はし世話致し候ひしに兩三年
過右當人平右衞門
死去致し跡には
女房お三と申
婆と娘の兩人に
相成しがお三婆は
産の
取揚を
家業とし娘を
育てしが追々
成長するに
隨ひ
針仕事を
越前守殿見られ
家持五兵衞其方は質屋渡世とあるが
質物は何ヶ月限りに
貸遣はすやと申されければ五兵衞は
平伏なし御定法通り八ヶ月
限に預り置候と申に越前守殿然らば浪人大橋文右衞門が
質物ばかり五ヶ月限り
流れに
出せし由是には何か
仔細の有ことなるや
有體に申立よと云れしかば五兵衞は