診察室しんさつしつ)” の例文
白い敷布をかけた寝台ねだい診察室しんさつしつにあって、それにとなった薬局には、午前十時ごろの暖かい冬の日影のとおった硝子がらすの向こうに
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
かたわらには患者かんじゃひかしつがあって、そこをぬけると、薬品やくひんのにおいのする診察室しんさつしつがあり、ならんで座敷ざしきになっていました。
天女とお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
診察室しんさつしつへ案内した。照彦様と正三君は防水布の手術着をまとった。なんとなくものものしい。そこへ安斉先生がけつけた。奥様へ一礼の後
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「そうです、だから、安心あんしんなさるがいい。」と、こたえてB医師ビーいしは、みずか老人ろうじんかかえて、診察室しんさつしつのベッドのうえよこたえて、やわらかなふとんをかけてやりました。
三月の空の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と正三君は診察室しんさつしつの方を見かえったが、くもりガラスだから大丈夫だった。
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
正吉しょうきちは、医者いしゃ自分じぶんあして、なんというだろうか、このうえとも、自分じぶんたちをくるしめることに、なりはしないだろうかと、診察室しんさつしつへはいると、なんとなく不安ふあんに、あしがふるえたのでした。
空にわく金色の雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と藤岡さんは診察室しんさつしつへ案内して
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)