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視入
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みい
ふりがな文庫
“
視入
(
みい
)” の例文
不思議そうに、何もかも不思議そうな、ふらふらの、揺れかえる、揺れかえった後の、また揺れかえりの、おそろしいものに
視入
(
みい
)
っている眼だ。
鎮魂歌
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
彼が驚いたのは当然であつた。彼が何心なくぽかんと
視入
(
みい
)
つてゐた大空の一角には、実に
故
(
ことさ
)
らに星を其形に並べて
鏤
(
ちりば
)
めたとしか思はれぬ巨大な十字形の一星座が判然と見えるのであつた。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
嬉しくなって、私が
視入
(
みい
)
った事は申すまでもありますまい。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私は
立佇
(
たちどま
)
って遠慮もなく美しい
花嫁子
(
はなよめご
)
の顔を
視入
(
みい
)
った。
菜の花物語
(新字新仮名)
/
児玉花外
(著)
と言って弟は私の
憔
(
やつ
)
れた顔にちょっと
視入
(
みい
)
ったが
父の出郷
(新字新仮名)
/
葛西善蔵
(著)
▼ もっと見る
と頭上にある青空が、さっと透き徹って光を放つ。(この心の
疼
(
うず
)
き、この幻想のくるめき)僕は眼も
眩
(
くら
)
むばかりの美しい世界に
視入
(
みい
)
ろうとした。
火の唇
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
といいながらその絵をサラリと敷居の上へなげ、飲み残しの冷たい茶をゴクリと一息にのむと今度は眼鏡の
球
(
たま
)
を
袖口
(
そでぐち
)
でこすりながらのぞき込むようにじろりじろりと裕佐の顔を
視入
(
みい
)
るのだった。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死――
(新字新仮名)
/
長与善郎
(著)
炎天に
曝
(
さら
)
されている墓石に水を打ち、その花を二つに分けて左右の花たてに差すと、墓のおもてが何となく
清々
(
すがすが
)
しくなったようで、私はしばらく花と石に
視入
(
みい
)
った。
夏の花
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
彼が驚いたのは当然であった。彼が何心なくぽかんと
視入
(
みい
)
っていた大空の一角には、実にことさらに星をその形に並べてちりばめたとしか思われぬ巨大な十字形の一星座がぼうっと見えるのであった。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死――
(新字新仮名)
/
長与善郎
(著)
しーんとした真昼、彼は暑さに
喘
(
あえ
)
ぎながら家のうちの涼しそうなところを求めていたが、風呂場の流板の上に
小桶
(
こおけ
)
に水を満たすと、ものに
憑
(
つ
)
かれたようにぼんやりと
視入
(
みい
)
った。
苦しく美しき夏
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
女はまた彼の目をじっとほほえんで
視入
(
みい
)
りながら追及した。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死――
(新字新仮名)
/
長与善郎
(著)
視
常用漢字
小6
部首:⾒
11画
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
“視”で始まる語句
視
視詰
視線
視凝
視力
視野
視察
視下
視界
視張