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裾裏
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すそうら
手首まで覆っている
肌襯衣のようなものだの、
脛にぴっちりついている
裾裏と共色の
股引を
穿いているのを異様に思った。
お專は見てお
前裾に血が付て居るは如何なされしやと問はれて傳吉は
驚ながら
打返して見れば
裾裏所々に血の付て居る故是は
不思議なる事
哉昨夜河原にて物に
躓きけるを
「ええ」と
引込め
臭を
嗅ぎ、「
腥いな。」と
呟く時、綾子は
引摺りたる小袖の
裳、濡れて、冷く、
脛に触るるに、「あれ、気味の悪い。」と
撮み上げ、
裾裏を返して見て
それから人の前でもどこでも自分の着物の
裾裏をまくって
涕をかみ、そうして
其涕をうまくすり付けてしまう。余り
涕が多いと
筒っ
袖の方にもそれをすり付けて置くんです。