袖搦そでがら)” の例文
袖搦そでがらみ、などという道具のほかに、鉄炮が(関所の格によって数の差はあるが)並べてあり、これはその係りの者がいて、中の一ちょうだけはつねに弾丸を充填じゅうてん
山彦乙女 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
梯子はしごをかけ、梯子の上から、門外の人馬へ何かどなった。おびただしい松明たいまつのいぶりである。十文字鎗、五ツまたほこ袖搦そでがらみなどの捕物道具、見るからにものものしい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奥庭おくにわまでは白壁門しらかべもん多門たもん、二ヵしょ難関なんかんがまだあって、そこへかかった時分には、いかに熟睡じゅくすいしていたさむらい小者こものたちも眼をさまし、警鼓けいこ警板けいばんをたたき立て、十手じって刺股さすまたやり陣太刀じんだち半弓はんきゅう袖搦そでがら
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)