處刑しよけい)” の例文
新字:処刑
一人大岡越前守のみ夫が邪曲じやきよくうかゞしり身命しんめい投打なげうち既往きわう今來こんらいを尋ね遂に奸計かんけい看破みやぶつて處刑しよけいせしといふ有名いうめいの談話にてかゝる奸物を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その頃のおきてで、主殺しは磔刑はりつけきまつて居り、伊與之助もこの極刑は免れなかつたのですが、それつ切りお處刑しよけいがウヤムヤになつてしまひました。
いえわたくし兩親りやうしんは、身體上しんたいじやう處刑しよけい非常ひじやうきらつてたのです。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
達筆で書いてあるから、よくは讀めねえが、大凡おほよその見當は、二千兩といふ大金を、この春處刑しよけいになつた大泥棒の矢の根五郎吉が、このあつしに形見にやるといふ文句だ。
處刑しよけいせんとは思へども處刑爲難しがたき次第あり开は如何とたづぬるに只今も申す通り婚姻さまたげの罪科ざいくわは重くて死罪輕くて遠島ゑんたうなり然るに庄兵衞事自己おのれみつに戀慕れんぼして小西屋との婚姻を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お濱は危ふく處刑しよけいされるのを、平次の情で助られました。吉三郎はそれつきり行方知れずになりましたが、間もなく平次の手で捕まつて獄門臺ごくもんだいに登つたといふことです。
孫右衞門はその晩のうちに死んで、金之助のお金は間もなく處刑しよけいされました。
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
「それぢや縛つて了ひませう。人別を拔いて、午吉うまきち殺しで處刑しよけいすれば」