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茅
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ちがや
ふりがな文庫
“
茅
(
ちがや
)” の例文
早春には、まず芝の地下茎を
噛
(
か
)
んだ。糖分を貯えて越年した若い地下茎である。
茅
(
ちがや
)
の穂のツバナは無味淡白だったが、噛めば舌端に甘い後味が残った。
甘い野辺
(新字新仮名)
/
浜本浩
(著)
いつもかれが好みて
訪
(
と
)
い来るところにいで落ち葉を敷きつ、
茅
(
ちがや
)
、野ばら、
小笹
(
おざさ
)
の
類
(
たぐい
)
入り乱れし
藪叢
(
やぶ
)
を背にしてうずくまり、前には流れの音もなく走るをながめたり。
わかれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
五月
端午
(
たんご
)
の日の神と人との食物として、
茅
(
ちがや
)
笹
(
ささ
)
蒲
(
がま
)
茨
(
いばら
)
等さまざまの葉で巻いた巻餅をこしらえる風は全国的であるが、別にある土地限りでこの日にする事が幾つかある。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
一同の緊張がいよいよ増して、昨日二人の分け入っていったあの
萱
(
かや
)
や、
薄
(
すすき
)
、
茅
(
ちがや
)
なぞの胸まで
掩
(
おお
)
うた細い山道にかかります。小暗い
繁
(
しげ
)
みも抜けて、つづら折りの第一の山道にさしかかります。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
“茅”の解説
茅(かや)は、古くから屋根材や飼肥料などに利用されてきた、イネ科あるいはイネ科およびカヤツリグサ科の草本の総称である。
カヤと呼ばれるのは、細長い葉と茎を地上から立てる一部の有用草本植物で、代表種にチガヤ、スゲ、ススキがある。
ススキを特定的に意味することもある。総称が本義でススキの意が派生だが、逆に、ススキが本義で意味が広がったとも。
(出典:Wikipedia)
茅
漢検準1級
部首:⾋
8画
“茅”を含む語句
茅屋
茅舎
茅葺
浅茅生
茅草
茅萱
茅野
茅原
茅場町
浅茅
茅町
茅屋根
茅蜩
茅針
白茅
茅山
茅茨
茅葭
茅沼
茅家
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