“茅家”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あばらや50.0%
かやや50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
フト立留まって、この茅家あばらやながめた夫人が、何と思ったか、主税と入違いに小戻りして、洋傘ひがさを袖の下へよこたえると、惜げもなく、髪で、くだんの暖簾を分けて、隣の紺屋の店前みせさきへ顔を入れた。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
菜種なたねにまじる茅家かややのあなたに、白波と、松吹風まつふくかぜ右左みぎひだり、其処そこに旗のような薄霞うすがすみに、しっとりとくれないさまに桃の花をいろどった、そのむねより、高いのは一つもない。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)