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芳芬
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ほうふん
ふりがな文庫
“
芳芬
(
ほうふん
)” の例文
アメリカから買って帰った上等の香水をふりかけた
匂
(
にお
)
い
玉
(
だま
)
からかすかながらきわめて上品な
芳芬
(
ほうふん
)
を静かに部屋の中にまき散らしていた。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
ひとり造化は富める者に
私
(
わたくし
)
せず、我家をめぐる百歩ばかりの庭園は雑草雑木四時
芳芬
(
ほうふん
)
を吐いて不幸なる貧児を
憂鬱
(
ゆううつ
)
より救はんとす。花は何々ぞ。
わが幼時の美感
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
怪
(
あや
)
しと見返れば、更に怪し!
芳芬
(
ほうふん
)
鼻を
撲
(
う
)
ちて、
一朶
(
いちだ
)
の
白百合
(
しろゆり
)
大
(
おほい
)
さ
人面
(
じんめん
)
の
若
(
ごと
)
きが、満開の
葩
(
はなびら
)
を垂れて肩に
懸
(
かか
)
れり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
旅姿も舞台へ出て来た名ある娘形のようで、汗にも
埃
(
ほこり
)
にも
塗
(
まみ
)
れず、
芳芬
(
ほうふん
)
として腋の下から青春が匂うのです。
銭形平次捕物控:239 群盗
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
やがて
芳芬
(
ほうふん
)
の激しい薬滴が布の上にたらされた。葉子は両手の
脈所
(
みゃくどころ
)
を医員に取られながら、その
香
(
にお
)
いを薄気味わるくかいだ。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
▼ もっと見る
激しい
芳芬
(
ほうふん
)
と同時に盥の湯は血のような色に変った。嬰児はその中に浸された。暫くしてかすかな
産声
(
うぶごえ
)
が気息もつけない緊張の沈黙を破って細く響いた。
小さき者へ
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
“芳芬”の意味
《名詞》
よい香り。芳香。
(出典:Wiktionary)
芳
常用漢字
中学
部首:⾋
7画
芬
漢検1級
部首:⾋
7画
“芳”で始まる語句
芳
芳香
芳醇
芳町
芳年
芳志
芳紀
芳賀
芳野
芳幾