花苑はなぞの)” の例文
丁字菊ちょうじぎく銀爛ぎんらん花苑はなぞの。……花火は次つぎと夜を彩り、女は、まるで姉のように、彼に花火の種類や名や、それぞれの特徴やを教えた。
昼の花火 (新字新仮名) / 山川方夫(著)
三斎の屋敷の花苑はなぞのには、四季折々の百花が嬋娟せんけんと乱れ咲いた。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
聞いたり、——東の花苑はなぞの花を踏みて
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
あこがるゝわが胸は、苔古りし花苑はなぞのの奧
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
常夏とこなつかげの花苑はなぞの新葉にひばはささめ。
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
憧るゝわが胸は、苔古こけふりし花苑はなぞのの奥
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
石楠花しやくなぎ日向ひなたゆめ花苑はなぞの
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
花苑はなぞのに何者か毒害どくがいせらる。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
こよひあめなる花苑はなぞの
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)