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色沢
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つや
ふりがな文庫
“
色沢
(
つや
)” の例文
旧字:
色澤
彼女は質素な洋服を着ていたが、まん丸な
色沢
(
つや
)
のあまりよくない顔が、寂しいなりににこにこしていた。髪は無論ボッブされていた。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
蠅取り蜘蛛といふ小さな足の短い蜘蛛は、枝のつけ根に紙の袋のやうな巣を構へて居た。
鼈甲
(
べつかふ
)
のやうな
色沢
(
つや
)
の長い足を持つた大きな
女郎蜘蛛
(
ぢよらうぐも
)
は、大仕掛な巣を張り渡して居た。
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
もともと頭の中でむやみに
色沢
(
つや
)
を着けて
奥行
(
おくゆき
)
のあるように組み立てるほどの関係でもあるまいし、あったところが
他
(
ひと
)
の事を余計なおせっかいだと、自分で自分を
嘲
(
あざ
)
けりながら
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
で、その幽霊の頸のまわりや背中を下に垂れ下がっていた髪の毛は、
年齢
(
とし
)
の
所為
(
せい
)
でもあるように白くなっていた。しかもその顔には一筋の皺もなく、皮膚は
瑞々
(
みずみず
)
した盛りの
色沢
(
つや
)
を持っていた。
クリスマス・カロル
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
なにかよき鮎の
色沢
(
つや
)
あり。
海豹と雲
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
お今が一ト夏のうちに、めっきり顔や目などに
色沢
(
つや
)
や潤いの出て来たことがお増の目に際立って見えた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
自分は
透
(
す
)
き
徹
(
とお
)
るほど深く見えるこの黒眼の
色沢
(
つや
)
を眺めて、これでも死ぬのかと思った。それで、ねんごろに枕の
傍
(
そば
)
へ口を付けて、死ぬんじゃなかろうね、大丈夫だろうね、とまた聞き返した。
夢十夜
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
いつか
萎
(
しな
)
ゆる
翅
(
はね
)
の
色沢
(
つや
)
。
海豹と雲
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
沢
常用漢字
中学
部首:⽔
7画
“色”で始まる語句
色
色彩
色々
色合
色紙
色艶
色褪
色気
色香
色白