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自棄
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じき
ふりがな文庫
“
自棄
(
じき
)” の例文
中田
(
なかだ
)
は、なぜそんなところへ行ったのか、我ながらハッキリとした憶えはないのだが、
総
(
すべ
)
てに、あらゆるものに、
自棄
(
じき
)
を味わった彼は
自殺
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
此
(
この
)
一語
(
いちご
)
の
中
(
なか
)
に、あらゆる
自暴
(
じばう
)
と
自棄
(
じき
)
と、
不平
(
ふへい
)
と
憎惡
(
ぞうを
)
と、
亂倫
(
らんりん
)
と
悖徳
(
はいとく
)
と、
盲斷
(
まうだん
)
と
決行
(
けつかう
)
とを
想像
(
さうざう
)
して、
是等
(
これら
)
の
一角
(
いつかく
)
に
觸
(
ふ
)
れなければならない
程
(
ほど
)
の
坂井
(
さかゐ
)
の
弟
(
おとうと
)
と
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
清原 (
自棄
(
じき
)
的に)僕はもう嫌になっちゃったんだ! もう僕あ、こんな大それた計画からは手を引きたくなったんだ!……ねえ、そうだろうじゃないか、小野。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
その悔悟も熱心も
遂
(
つい
)
に多くの罪人等の
自棄
(
じき
)
に陥る道に到るべきことを見出したるに外ならず候。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
いっそ門のそとまで出て愉快に自分のほうから
迎
(
むか
)
えてやろう。あとはあたって
砕
(
くだ
)
けるまでのことだ。——かれは
冒険
(
ぼうけん
)
とも
自棄
(
じき
)
ともつかない気持ちで、自分自身をはげましたのだった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
▼ もっと見る
しかしてあらかじめこれに備うべくあまり
自棄
(
じき
)
である。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“自棄”の意味
《名詞》
自棄(じき、やけ)
自分自身に失望し、自分を見捨てること。
(出典:Wiktionary)
自
常用漢字
小2
部首:⾃
6画
棄
常用漢字
中学
部首:⽊
13画
“自棄”で始まる語句
自棄酒
自棄気味
自棄糞
自棄半分
自棄腹