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腹蔵
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ふくぞう
ふりがな文庫
“
腹蔵
(
ふくぞう
)” の例文
旧字:
腹藏
と、官兵衛は単刀直入にいって、まずその人の
腹蔵
(
ふくぞう
)
をたたいてみた。うす笑いを浮べながら政職は聞いていた。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
腹蔵
(
ふくぞう
)
のないところをいうと、どうなりとあなたの好きなお返事を致しますというのが彼の胸中であった。けれども夫人の頭にあるその好きな返事は、全く彼の想像のほかにあった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その
腹蔵
(
ふくぞう
)
のない態度にわたしは
衷心
(
ちゅうしん
)
から感謝し、また、わたしの希望に対して紳士的の許可をあたえてくれたことをも感謝して、わたしは自分の望むものを手に入れることになった。
世界怪談名作集:02 貸家
(新字新仮名)
/
エドワード・ジョージ・アール・ブルワー・リットン
(著)
腹蔵
(
ふくぞう
)
なく
大笑
(
おおわらい
)
をするので、桂木は気を
取直
(
とりなお
)
して、
密
(
そっ
)
と
先
(
ま
)
づ其の
袂
(
たもと
)
の端に手を触れた。
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「内藤君、きみは照彦様をどう思いますか? 参考のため
腹蔵
(
ふくぞう
)
なく話してください」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
▼ もっと見る
石が大きければ水煙も
夥
(
おびただ
)
しいと云った様なもので、
傍眼
(
わきめ
)
には
醜態
(
しゅうたい
)
百出トルストイ家の
乱脈
(
らんみゃく
)
と見えても、あなたの
卒直
(
そっちょく
)
一剋
(
いっこく
)
な御性質から云っても、令息令嬢達の
腹蔵
(
ふくぞう
)
なき性質から云っても
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
おそらくこの状況を、はるか中国の遠くにいて、便りに聞いただけでも、秀吉の胸中には、家康のすがたが、従来より一倍大きく
腹蔵
(
ふくぞう
)
に据え直されたにちがいない。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
かれの
腹蔵
(
ふくぞう
)
を知らない桐井角兵衛は、三位卿の行動を不快に思ったが、みすみす眼八がつきとめてきたものを、悠々と、有村の帰りを待ってはいられないので、かれは彼の独断で
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「心得ぬことを申すではないか。
腹蔵
(
ふくぞう
)
なく、そのわけを承ろう」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“腹蔵”の意味
《名詞》
心中に隠し、外に出さないこと。覆蔵。
(出典:Wiktionary)
腹
常用漢字
小6
部首:⾁
13画
蔵
常用漢字
小6
部首:⾋
15画
“腹”で始まる語句
腹
腹這
腹立
腹癒
腹掛
腹痛
腹鼓
腹匍
腹部
腹背