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肘掛椅子
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ひじかけいす
ふりがな文庫
“
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)” の例文
室
(
しつ
)
の中央には畳一畳敷程の大きな彫刻つきのデスクが置かれ、それを囲んで、やはり古風な彫刻のある
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
や長椅子が並んでいる。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
私は
外套
(
がいとう
)
を脱ぎすてると、ぱちぱち音をたてて燃えている丸太のそばへ
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
をひきよせて、この家の主人たちの帰ってくるのを気長に待っていた。
黄金虫
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
「じゃ、そう決りましたね」と主人は、一層ふかぶかと
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
に身を沈めて、
葉巻
(
はまき
)
に火をつけながら言った。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
挨拶
(
あいさつ
)
をすませるとすぐ、——
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
にすわるようKはすすめたが、叔父はその余裕すらなかった——二人だけで少し話したいことがある、とKに頼んだ。
審判
(新字新仮名)
/
フランツ・カフカ
(著)
伯爵は、一旦発見したものを打消しながら、その名画の向い側においてある
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
のところまで歩いていって、くるっと廻れ右をして椅子に腰を下ろした。
すり替え怪画:烏啼天駆シリーズ・5
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
ソーニャ
蝋燭
(
ろうそく
)
をもって見送ってゆく。乳母は
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
に腰をおろす。
ワーニャ伯父さん:――田園生活の情景 四幕――
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
名探偵
明智
(
あけち
)
小五郎は、書斎の
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
にグッタリともたれこんで、
無闇
(
むやみ
)
に煙草を吹かしながら、考えごとにふけっていた。
暗黒星
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
デュパンは自分のいつもの
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
のなかにじっと腰を下ろして、まるで拝聴というものの権化みたいであった。
マリー・ロジェエの怪事件
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
怪塔王は、塔の一番上の部屋の中に、どっしりと
据
(
す
)
えた
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
にうずくまって、向こうを向いています。
怪塔王
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
父はもう服を改め、顔を洗ったあとのさっぱりした
気色
(
きしょく
)
で、母の
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
のそばに
腰
(
こし
)
を下ろして、持ち前のなだらかな響きのいい声で、『
討論新聞
(
ジュルナル・デ・デパ
)
』の
雑録欄
(
ざつろくらん
)
を読んでやっていた。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
Kが応接室にはいってゆくと、二人の紳士は深い
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
から
身体
(
からだ
)
を起した。
審判
(新字新仮名)
/
フランツ・カフカ
(著)
伊志田氏の寝室の前の廊下に、一脚の
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
が置かれ、そこに書生の中では最年長者の刑事上がりの男が、グッタリと腰かけて、正体もなく眠っていた。
暗黒星
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ウルスキーは
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
からバネ人形のようにとびあがって、喫いかけの葉巻を力一杯
床
(
ゆか
)
にたたきつけた。
見えざる敵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
窓ぎわの、
片肘
(
かたひじ
)
の折れた
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
に
坐
(
すわ
)
っているのは、
年
(
とし
)
の
頃
(
ころ
)
五十ほどの、
髪
(
かみ
)
をむき出しにした器量のわるい婦人で、着古した緑色の服を着て、まだら色の毛糸の
襟巻
(
えりまき
)
を首に巻いていた。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
自分自身は
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
に身を投げ、椅子をできるだけ近く支店長代理のほうに寄せ、すぐ必要な書類を机から取って、報告を始めた。支店長代理は、初めはほとんど聞いてはいないようだった。
審判
(新字新仮名)
/
フランツ・カフカ
(著)
フックラとした
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
と長椅子、派手なクッションが三つ四つ、赤い模様の
絨毯
(
じゅうたん
)
、それが居間で、次の部屋が寝室らしく、立派なベッドのはしが見えていた。
女妖:01 前篇
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
大きな
肘掛椅子
(
ひじかけいす
)
の掛け心地は悪くなかった。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
肘
常用漢字
中学
部首:⾁
7画
掛
常用漢字
中学
部首:⼿
11画
椅
常用漢字
中学
部首:⽊
12画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“肘掛”で始まる語句
肘掛
肘掛窓