積荷つみに)” の例文
父はその頃、程近い海岸の倉庫に雇われて人夫の積荷つみに下荷おろしにをノートにとる仕事をしていたが、例によって何かと口実をつけては仕事を休んでいた。
情の港のとまり船、さまざまな甘い、かなしい追憶の積荷つみには、三味線をとって、お相手をして、いているおしかさんの方にこそ、思いやられることが沢山にある。
大橋須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
最近に与論島よろんとう出身の某氏にったときに、試みにあの島の寄物の印象を尋ねてみたが、この人の記憶に残っているのは、一度難破船の積荷つみにの、木臘もくろうか何かの箱詰が寄ってきたのと
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
もっと積荷つみにが多いゆえ、はかきませんから、井生森は船中で一泊して、翌日はさかいから栗橋くりはし古河こがへ着いたのは昼の十二時頃で、古河の船渡ふなとへ荷をげて、其処そこ井上いのうえと申す出船宿でふねやど
ちょうどいま、あるものは積荷つみにをし、あるものはいかりをおろそうとしていました。仲仕なかし商人しょうにんが、いそがしそうに走りまわっていました。そこらじゅうが、がやがやしていました。
ロミオと一しょにおな柩車ひつぎ積荷つみにとなりをれ!