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稠密
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ちゅうみつ
ふりがな文庫
“
稠密
(
ちゅうみつ
)” の例文
関西地方のように早くから人口が
稠密
(
ちゅうみつ
)
で一村の分限の狭い所では、開墾は奨励してもこれに伴なう分家はこれを制限する必要があった。
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
このへんの森はだちょうの森のように
稠密
(
ちゅうみつ
)
ではないが、そのかわりに見るかぎり野草がはえしげって、日の光がまともに照りつけ
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
人口
稠密
(
ちゅうみつ
)
な街路から群集の波が遠くの仕事場へ流れ出すころ、または夕方、その人波がもどってくるころ、外へ出かけてみた。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
ゲネサレはカペナウムより南方、ヘロデ王の居城たるチベリアスに続く細長き
沃野
(
よくや
)
で、穀産豊かに、人口
稠密
(
ちゅうみつ
)
でありました。
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
荷物を運ぶといっても、人家
稠密
(
ちゅうみつ
)
の場所とて、まず駒形堂
辺
(
あたり
)
へ持って行くほかに道はない。手当り次第に物を持って、堂の後ろの河岸の
空地
(
くうち
)
へと目差して行く。
幕末維新懐古談:13 浅草の大火のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
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「実際人口
稠密
(
ちゅうみつ
)
だろう? この筋が大阪では代表的さ。昔のまゝだから少し狭いけれどもね」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
これもずいぶんと細長い射場を備えた大弓場と並んで、市中人家
稠密
(
ちゅうみつ
)
の場所を悠々と占領。
明治世相百話
(新字新仮名)
/
山本笑月
(著)
しかもこれはいつまでも続くわけではなく、人口が
稠密
(
ちゅうみつ
)
となって形勢が変わってくると、いつの間にか先の宣言を忘れて、他国を攻撃するにいたるが、実にやむを得ざることである。
人類の生存競争
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
現在アメリカ東部の人口の
稠密
(
ちゅうみつ
)
なところで、大多数の国民が、冬の間も新鮮な生野菜が食べられるのは、イムピリアル平原及びその附近の耕地が、重要な役割を果しているからである。
アメリカの沙漠
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
この
辺
(
あたり
)
豊多摩郡
(
とよたまごおり
)
に属し近き頃まで
杜鵑花
(
つつじ
)
の名所であったが、年々人家
稠密
(
ちゅうみつ
)
していわゆる郊外の
新開町
(
しんかいまち
)
となったにかかわらず、射的場のみは今なお依然として原のままである。秋骨君
曰
(
いわ
)
く
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
恐るべき爆鳴が
防寨
(
ぼうさい
)
の上に落ちかかった。赤旗は倒れた。そのいっせい射撃はきわめて猛烈で
稠密
(
ちゅうみつ
)
であって、赤旗の
竿
(
さお
)
、すなわち乗り合い馬車の
轅
(
ながえ
)
の先を、打ち折ってしまったのである。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
坂の下は
黒暗暗
(
こくあんあん
)
として何も見えなかった。生垣があり
槖駝師
(
うえきや
)
の植木があって、人家は
稠密
(
ちゅうみつ
)
と云うほどでもないが、それでもかなり人家があるので、
燈
(
ひ
)
の一つも見えないと云うはずがなかった。
馬の顔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
込むとも。東京のよりも込む。東京よりも賑かだと言うと妙だけれど実際此方の方が人口
稠密
(
ちゅうみつ
)
だからね。往来が雑沓するんで市内電車にしても東京見たいに
鈴
(
ベル
)
ぐらいでは人が避けないから、そのポーッポーッと空気ラッパを
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
稠
漢検1級
部首:⽲
13画
密
常用漢字
小6
部首:⼧
11画
“稠”で始まる語句
稠人
稠坐
稠
稠座
稠厚
稠敷
稠林