禅門ぜんもん)” の例文
旧字:禪門
彼らの読書の種類は『源氏』とか『古今集』とかいう一部の王朝文学にへんし、それに禅門ぜんもん法語類ほうごるいの知識が加わっていた。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
よだれを垂々たらたらと垂らしながら、しめた! とばかり、やにわに対手あいて玉将たいしょう引掴ひッつかむと、大きな口をへの字形じなりに結んで見ていたあかがおで、脊高せいたかの、胸の大きい禅門ぜんもんが、鉄梃かなてこのような親指で
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大きな、ハックサメをすると煙草たばこを落した。おでここッつりで小児こどもは泣き出す、負けた方は笑い出す、よだれと何んかと一緒でござろう。鼻をつまんだ禅門ぜんもん苦々にがにがしき顔色がんしょくで、指を持余もてあました、塩梅あんばいな。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
火を吹いて居る禅門ぜんもん祖父じじ 正秀まさひで
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)