破談はだん)” の例文
とげたし然どもかくしてやりたる病氣が一日二日の中に起らば折角せつかくなしゝ婚姻こんいん破談はだんになりてたからの山へ入ながらにして手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「新太郎や、未だ破談はだんになったという次第わけじゃありませんよ。宮地さんのお話じゃ大抵纒まりそうですが、万一の場合ですわ。万一の場合に慌てちゃ困りますよ」
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
もし藤吉郎が一命をすてても事のかなわぬ場合は、かならず城中より火気をあげて、破談はだんのあいずをつかまつれば、殿にもその上には、最後の御決心あって、いちどに城へ攻めかかられますようにと。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
聞お光破談はだんの事の原因はやう/\わかりし物ながらいかりに堪ぬは家主が其奸計かんけい口惜くちをしき如何はせんと計りにて涙にくるる女氣の袖をしめらせゐたりしがやゝつて顏を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
破つて自分の方へ引入やうとは流石さすがに弟感心したゆゑ力に成て其婚禮こんれい破談はだんにしやう。
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)