真表まおもて)” の例文
もつとみちのないところ辿たどるのではなかつた。背後うしろに、覚果さめはてぬあかつきゆめまぼろしのこつたやうに、そびへた天守てんしゆ真表まおもて差懸さしかゝつたのは大手道おほてみちで、垂々下だら/\おりの右左みぎひだりは、なかうもれたほりである。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)