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盲亀
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もうき
ふりがな文庫
“
盲亀
(
もうき
)” の例文
例えば釈迦の引いた
譬喩
(
ひゆ
)
の
盲亀
(
もうき
)
百年に一度大海から首を出して孔のあいた浮木にぶつかる機会にも比べられるほど少なそうであるが
小さな出来事
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
これぞ当時は八九分通り開けて居りますが、
小笠原島
(
おがさわらじま
)
でございます。文治は
盲亀
(
もうき
)
の
浮木
(
うきぎ
)
に有附きたる心地して
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
しかし、一族大勢がやってきて、だんだんに智深の説得を聞き、
盲亀
(
もうき
)
の
浮木
(
ふぼく
)
で、ついに彼の策にすがった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
が、女の方では、そんなこととは知らないから、世にも手頼りない身の
盲亀
(
もうき
)
の浮木に逢った気で、真心籠めて小平太に
仕
(
つか
)
える。小平太もそうされて嬉しくないことはない。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
それでは
阿波
(
あわ
)
の
鳴門
(
なると
)
の
渦
(
うず
)
に巻込まれて底へ底へと沈むようなもんで、頭の疲れや苦痛に堪え切れなくなったので、最後に
盲亀
(
もうき
)
の
浮木
(
ふぼく
)
のように
取捉
(
とりつか
)
まえたのが即ちヒューマニチーであった。
二葉亭追録
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
▼ もっと見る
盲亀
(
もうき
)
の
浮木
(
ふぼく
)
、
優曇華
(
うどんげ
)
の花、お蔭で目的を果したという鄭重なお礼状が来た。しかしそれから一月ばかりして、僕は或る朝役所で官報を開くと同時に
吃驚
(
びっくり
)
した。野口君の休職辞令が出ていたのである。
首切り問答
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
身は
緑林
(
りょくりん
)
におき、才は
匹夫
(
ひっぷ
)
、押して申しかねますなれど、きょうの日は、てまえにとって、実に、千
載
(
ざい
)
の一
遇
(
ぐう
)
といいましょうか、
盲亀
(
もうき
)
の
浮木
(
ふぼく
)
というべきか、逸しがたい機会です。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
盲
常用漢字
中学
部首:⽬
8画
亀
常用漢字
中学
部首:⼄
11画
“盲”で始まる語句
盲目
盲
盲人
盲目縞
盲縞
盲滅法
盲者
盲法師
盲目滅法
盲従