“取捉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とっつか76.9%
とりつか7.7%
とッつか7.7%
とッつら7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鼠というやつの憎さが骨身にとおって、取捉とっつかまえて噛み切ってやりたい。お浜は鼠をのろいつめて仏壇の方をにらめて歯噛はがみをする。
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それでは阿波あわ鳴門なるとうずに巻込まれて底へ底へと沈むようなもんで、頭の疲れや苦痛に堪え切れなくなったので、最後に盲亀もうき浮木ふぼくのように取捉とりつかまえたのが即ちヒューマニチーであった。
二葉亭追録 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
最終しまいには取捉とッつかまえて否応いやおうなしに格子戸の内へ入れて置いては出るようにしていたが、然うすると前足で格子を引掻いて、悲しい悲しい血を吐きそうな啼声なきごえを立ててあとを慕い
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
どッこいと取捉とッつらまえて厭がる者を無理無体に、シャモを鶏籠とりかごへ推込むように推込む。私は型の中で出ようと藻掻もがく。知らんかおしている。泣いて、わめいて、引掻いて出ようとする。知らんかおしている。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)