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盗棒
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どろぼう
ふりがな文庫
“
盗棒
(
どろぼう
)” の例文
一例として日本人が正直であることを述べてあるが、私はかかる一般的な記述によって、日本に
盗棒
(
どろぼう
)
がまるでいないというのではない。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
祖母はいちはやくそれを見つけて、私の懐の中から本をひったくった。そしてまず「この
盗棒
(
どろぼう
)
め!」と私を盗棒扱いにしてこう続けた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
松林の間を
盗棒
(
どろぼう
)
のやうな素早さで脱けて行く田上の後を追つて、三人がまつしぐらに駆け出して行くと、街角の鍛冶屋と煙草屋の店から
まぼろし
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
伝通院地内
(
でんつういんちない
)
の
末寺
(
まつじ
)
へ
盗棒
(
どろぼう
)
が
放火
(
つけび
)
をした。水戸様時分に
繁昌
(
はんじょう
)
した
富坂上
(
とみざかうえ
)
の何とか云う料理屋が、いよいよ
身代限
(
しんだいかぎ
)
りをした。
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
これには大庭家でも大分苦情があった、
殊
(
こと
)
にお徳は
盗棒
(
どろぼう
)
の入口を
造
(
こしら
)
えるようなものだと主張した。が、しかし
主人
(
あるじ
)
真蔵の
平常
(
かねて
)
の優しい心から遂にこれを許すことになった。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
盗棒
(
どろぼう
)
はびっくりして、落つかないお
尻
(
しり
)
を布団の上にのせたが、お茶を出されてモジモジした。
旧聞日本橋:09 木魚の配偶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
彼の鋭くとがった神経は針でも通されたように、彼を冷たい沼の水のような現実に立ち返らせた。が、彼は
盗棒
(
どろぼう
)
に忍び込まれた娘のように、本能的に息を殺しただけであった。
死屍を食う男
(新字新仮名)
/
葉山嘉樹
(著)
「ぢやあ
盗棒
(
どろぼう
)
がきたら?」
そり(童話)
(新字旧仮名)
/
オイゲン・チリコフ
(著)
「おれたちを月給
盗棒
(
どろぼう
)
みたいに考えることは、まるで違ってるってことをハッキリ思い知らせた方がいいだろうよ」彼は、何だかほんとうに、人間として、労働者として、
貴
(
たっと
)
い犠牲的な
海に生くる人々
(新字新仮名)
/
葉山嘉樹
(著)
或る
夜
(
よ
)
、屋敷へ
盗棒
(
どろぼう
)
が
這入
(
はい
)
って、母の
小袖
(
こそで
)
四五点を盗んで行った。
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「
盗棒
(
どろぼう
)
、盗棒、盗棒——」
旧聞日本橋:02 町の構成
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
盗
常用漢字
中学
部首:⽫
11画
棒
常用漢字
小6
部首:⽊
12画
“盗”で始まる語句
盗
盗人
盗賊
盗坊
盗汗
盗跖
盗見
盗森
盗心
盗泉