“痛(いつ)” の例文
これに気を得て勇(いさみ)をなし、二人の書生は腕を叩き拳(こぶし)を揮(ふる)うて躍懸(おどりかか)れば、撲(う)たれぬ前(さき)に、「あ痛(いつ)、」「お痛(いて)。」と皆ばたばた。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やい、しっかりしろ。と励ませば、八蔵はようように、脾腹(ひばら)を抱えて起上り、「あ痛(いつ)、あ痛。……おお痛え、痛え、畜生非道(ひど)いことをしやあがる。 ...
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「やい、不貞腐(ふてくされ)。」と車夫の吉造、不意に飛込んで、婦人(おんな)の髻(たぶさ)鷲掴(わしづか)みにしてぐいと引けば、顔をしかめて、「あ痛(いつ)、つつつつつ」と拳(こぶし)に手を懸け、「無体な、何をするんだねえ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「あ痛(いつ)、あ痛々々、冷えましたせいか差込みまして……」「ふむ、持病の癪(しゃく)か。よくあるやつだ、家(うち)はどこだい。」「はい、家と申しては、……別にどこも。」と呼吸(いき)の下にて答えたり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「あ痛(いつ)、あ、あ、痛(いつ)。」
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「あ痛(いつ)々々々。」
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(あ痛(いつ)、痛(つ)。)
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)