病美人びやうびじん)” の例文
今一人は十八か、九にはいまだと思はるるやうの病美人びやうびじん、顔にも手足にも血の気といふもの少しもなく、透きとほるやうに蒼白あをしろきがいたましく見えて、折から世話やきに来てゐたりし、差配が心に
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ぬしをとこともをんなともひとにはえじとおもひしげなれど、たるは三十許さんじふばかりきし女中風ぢよちゆうふうと、いま一人ひとり十八じふはちか、にはだとおもはるゝやうの病美人びやうびじんかほにも手足てあしにもといふものすこしもなく
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)