番毎ばんごと)” の例文
おい/\おっかさんが眼病で、弟御おとうとごが車を挽く事はお前さんが番毎ばんごと云いなさるから、耳に胼胝たこのいる程だが、ねいさんまアお母さんはあゝやって眼病でわずらってるし
人の家へ入るのに、番毎ばんごと格子戸に鉢合せをして、二三度キリキリ舞ひをして飛び込む奴があるかよ、——まだしも履物を脱ぐだけは見付けものだが——おや/\汚ない足だぜ。
小言ときたら番毎ばんごとだった。チョイと心配そうな顔をした。
円太郎馬車 (新字新仮名) / 正岡容(著)
「おっと……番毎ばんごとおびえるな、しっかりとつかまったり……」
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うも貴方の様に人柄の優しい人と喧嘩をするとは馬鹿な野郎で、大方くれよって居たのでございましょう、子供の時分から喧嘩早けんかッぱようございまして、番毎ばんごと人にきずを付け
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
番毎ばんごと仲間が釣られるから」
それから中には悪く云う奴もある私と中好なかよく、おまえさんは江戸に奉公して江戸子えどっこ同様と云うので、甚藏やわりい事はするナ、と番毎ばんごとう云っておんなさるは有難ありがてえと思って居るが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)