申付もうしつ)” の例文
れから脇屋を捕まえると同時に家捜やさがしをして、そうしてそのまま当人は伝馬町に入牢にゅうろう申付もうしつけられ、何かタワイもない吟味ぎんみの末、牢中で切腹を申付られた。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
師匠が金を持ってけと云ったら何故止めん、金を持って往けば先方で立腹するだろうとかなんとか云って、止めなければならんのが弟子の道であるに、師匠が申付もうしつけだと云って
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
白山御前岳の権現様に行くようにと堅く申付もうしつけで御座いました、ヘエ
天保の飛行術 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
ソコで障子に楽書してあれば私は小刀をもっ其処そこだけ切破きりやぶって、この部屋に居る者が元の通りに張れと申付もうしつける。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
此方こちらは前橋竪町の清水助右衞門のせがれ重二郎や女房は、助右衞門の帰りの遅きを案じ、何時いつまで待っても郵便一つ参りませんので、母は重二郎に申付もうしつけ、お父様とっさまの様子を見て来いと云うので
私の考えに、是れは何でも戦争になるに違いないから、マア米を買おうとおもって、出入でいりの米屋に申付もうしつけて米を三十俵かって米屋に預け、仙台味噌を一樽買て納屋ものおきに入れておいた。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)