甲賀こうが)” の例文
三重県の北部から滋賀県の甲賀こうが地方にかけて、春のはじめに神様を山から、さとの方へ御迎え申す作法として、鉤曳かぎひきという神事がある。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
いつものように、大坂、よど、京都と経て来た秀吉の大軍は、どうしたことか、こんどは坂本から急に道を転じて、伊賀いが甲賀こうがを越え、伊勢いせへ出た。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
近江おうみ甲賀こうが郡信楽の窯は歴史古く、今もその中心地たる長野は日本における大窯業地の一つである。いわゆる「古信楽」はつとに茶人間に認められ常に歴史を飾る。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
勅使、祭主神祇じんぎ権大副大中臣定高ごんのたいふおおなかとみのさだたかは、近江国甲賀こうがで病を得、伊勢の離宮につくと間もなく死んだ。
このあとを順に平林ひらばやし森下もりした甲賀こうが國枝くにえだ小酒井こさかいの諸氏が書きつがれて完結した訳です。
武道ぶどう表芸おもてげい弓術きゅうじゅつ剣法けんぽうはもちろんのこと、火術かじゅつ棒術ぼうじゅつ十手術じってじゅつくさり鉄球てっきゅう手裏剣しゅりけん飛道具とびどうぐもよし、あるいは築城ちくじょう縄取なわどりくらべ、伊賀いが甲賀こうが忍法しのびほうも試合にいれ、かの幻術げんじゅつしょうする一わざでも
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
甲賀こうがにもいるそうだの」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ははあ、甲賀こうがだな」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)