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生暖
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なまあたゝか
ふりがな文庫
“
生暖
(
なまあたゝか
)” の例文
まろの頭にぼんやり残って居るものは、
生暖
(
なまあたゝか
)
いふところに垂れて居た乳房の舌ざわりと、甘ったるい乳の
香
(
かおり
)
ばかりだ。
二人の稚児
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
内
(
うち
)
へ
這入
(
はい
)
ると
足場
(
あしば
)
の悪い
梯子段
(
はしごだん
)
が立つてゐて、
其
(
そ
)
の
中程
(
なかほど
)
から
曲
(
まが
)
るあたりはもう
薄暗
(
うすぐら
)
く、
臭
(
くさ
)
い
生暖
(
なまあたゝか
)
い
人込
(
ひとごみ
)
の
温気
(
うんき
)
が
猶更
(
なほさら
)
暗い上の
方
(
はう
)
から吹き
下
(
お
)
りて来る。
頻
(
しきり
)
に役者の名を呼ぶ
掛声
(
かけごゑ
)
が
聞
(
きこ
)
える。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
近頃は
生暖
(
なまあたゝか
)
くて障子一と重だから、意地が惡くその惡ふざけが、町内何處からでも見えるんださうで、——ね、親分。その
築山
(
つきやま
)
の上に立つと、植込みの上から、主人の部屋は眞つ直ぐに目の前でせう。
銭形平次捕物控:290 影法師
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
暖
常用漢字
小6
部首:⽇
13画
“生”で始まる語句
生
生命
生憎
生活
生涯
生々
生垣
生物
生温
生死