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現身
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うつせみ
ふりがな文庫
“
現身
(
うつせみ
)” の例文
おおよそ
現身
(
うつせみ
)
のこのわが世間に、幽顕の二道あり。顕事は掛けまくも
畏
(
かしこ
)
き
天皇命
(
すべらみこと
)
、これを
領
(
しろしめ
)
し、幽事は
大物主神
(
おおものぬしのかみ
)
しろしめせり。
通俗講義 霊魂不滅論
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
胸も胴も腰部も、
現身
(
うつせみ
)
のようになまめいて、薄闇のなかに
艶麗
(
えんれい
)
な姿で立っている。あたかも金堂の壁画から抜け出してきたようにもみえる。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
そんな時朝鮮の鈴は、喬の心を
顫
(
ふる
)
わせて鳴った。ある時は、喬の
現身
(
うつせみ
)
は道の上に失われ鈴の音だけが町を過るかと思われた。
ある心の風景
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
『
現身
(
うつせみ
)
と念ひし時に取持ちて吾が
二人
(
ふたり
)
見し』云々、『恋ふれども逢ふよしをなみ大鳥の
羽易
(
はがひ
)
の山に』
人麿の妻
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
現身
(
うつせみ
)
は
数
(
かず
)
なき
身
(
み
)
なり
山河
(
やまかは
)
の
清
(
さや
)
けき
見
(
み
)
つつ
道
(
みち
)
を
尋
(
たづ
)
ねな 〔巻二十・四四六八〕 大伴家持
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
自分の恋しい女が燈火のもとにいて、嬉しそうににこにこしていた時の、何ともいえぬ美しく
耀
(
かがや
)
くような
現身
(
うつせみ
)
即ち
体
(
からだ
)
そのものの女が、今おもかげに立って来ている、というのである。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
現身
(
うつせみ
)
の常の
辞
(
ことば
)
とおもへども
継
(
つ
)
ぎてし聞けば心
惑
(
まど
)
ひぬ (同・二九六一)
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
“現身”の意味
《名詞》
現世に生きているこの身。現在の姿。
応身。現身仏。
(出典:Wiktionary)
現
常用漢字
小5
部首:⽟
11画
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
“現”で始まる語句
現
現在
現場
現世
現今
現象
現場不在証明
現実
現代
現金