燻占たきし)” の例文
これこいそれは金銀の糸の翼、輝くにじ手鞠てまりにして投げたやうに、空を舞つて居た孔雀くじゃくも、う庭へ帰つて居るの……燻占たきしめはせぬけれど、棚に飼つた麝香猫じゃこうねこの強いかおりぷんとする……
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
とき十二月じふにぐわつなんだけれど、五月ごぐわつのお節句せつくの、これこひそれ金銀きんぎんいとつばさかゞやにじ手鞠てまりにしてげたやうに、そらつて孔雀くじやくも、にはかへつてるの……燻占たきしめはせぬけれど
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)