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煙脂
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やに
ふりがな文庫
“
煙脂
(
やに
)” の例文
煙脂
(
やに
)
で
塞
(
ふさ
)
がらうとして
居
(
ゐ
)
る
羅宇
(
らう
)
の
空隙
(
くうげき
)
を
透
(
とほ
)
して
煙
(
けぶり
)
が
口
(
くち
)
に
滿
(
み
)
ちる
時
(
とき
)
はつんとした
厭
(
いや
)
な
刺戟
(
しげき
)
を
鼻
(
はな
)
に
感
(
かん
)
ずるのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
杢助は信じかねるように、きせるを投げ、紙を取って、口の中に
煙脂
(
やに
)
が溜まったらしい、べろっと舌を出して拭いて、それから唾を吐いた。飯篠老人は断言した。
似而非物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
見ましたが
煙脂
(
やに
)
で真黒に染って居ます
何
(
ど
)
うしても余程の烟草
好
(
ずき
)
です煙草入を持て居ない筈は有ません
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
孫四郎はかう云つて
煙脂
(
やに
)
だらけの黒い口をあいて笑つた。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
卯平
(
うへい
)
は
捲
(
ま
)
きつけた
紙
(
かみ
)
へ
煙脂
(
やに
)
の
浸
(
し
)
みた
煙管
(
きせる
)
をぢう/\と
鳴
(
な
)
らしながら
難
(
むづ
)
かしい
顏
(
かほ
)
が
暫
(
しばら
)
く
解
(
と
)
けなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
孫四郎はこういって
煙脂
(
やに
)
だらけの黒い口をあいて笑った。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死――
(新字新仮名)
/
長与善郎
(著)
煙
常用漢字
中学
部首:⽕
13画
脂
常用漢字
中学
部首:⾁
10画
“煙脂”で始まる語句
煙脂焼