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然氣
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さりげ
起しけるは
怖ろしとも又
類ひなし寶澤は此事を心中に深く
祕し其時は
然氣なく感應院へぞ歸りける
偖翌年は寶澤十二歳なり。
亭主に引合はせぬ徳右衞門は一大事と
尚も
然氣なく善六に答へし如く此者どもにも
咄たり
然ばとて十人の内より三人を鎌倉の
尼寺へ
遣はし殘り七人は
其儘龜屋に
宿りて鎌倉の
安否を
ぞ
移しける時に天忠は大膳に
向ひ
先達ての手紙にて伊豫の藤が原とかに
住居たる由は
承知したり彼地にて
家業は何を致し候や定めて
忙しき事ならんとの
尋に大膳は
然氣なく
御意の如し藤が原に
浪宅を