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焦々
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じりじり
ふりがな文庫
“
焦々
(
じりじり
)” の例文
いわゆる
無為
(
むい
)
空日を過していたのだ。信長が、いかにこの間を、
焦々
(
じりじり
)
思っていたことかは、今、その
譴責状
(
けんせきじょう
)
となってから、初めてみな
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
平一郎の唯一つの望みは和歌子からの手紙になってしまった。学校から帰ると彼はお光に「手紙は来ていないか」と怒鳴った。手紙は来なかった。彼は
焦々
(
じりじり
)
した。
地上:地に潜むもの
(新字新仮名)
/
島田清次郎
(著)
少し
焦々
(
じりじり
)
しているらしい検使に、たった一と言で止めを刺されてしまいました。
銭形平次捕物控:018 富籤政談
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
津村記者は全身にジットリと汗を
掻
(
か
)
き
乍
(
なが
)
ら
焦々
(
じりじり
)
と
後退
(
あとじさ
)
りをし始めた。
殺人迷路:07 (連作探偵小説第七回)
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
と、前線の長陣を、
焦々
(
じりじり
)
思っているかも知れないし、また日頃、秀吉にこころよからぬ周囲の者どもも
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
そう呟いた山陽の心には、
厖大
(
ぼうだい
)
な稿本の八九分どおりまで校正の朱筆に染まって、あともう僅かな所も
倦
(
う
)
み疲れかけている日本外史の業が、陣痛のように、
焦々
(
じりじり
)
と悩んでいた。
梅颸の杖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ただの一日でも西門慶の愛撫がなければ
焦々
(
じりじり
)
してきて、いても起ってもいられない。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
行軍からは落伍するし、馬は起たないし、汗だくになって、
焦々
(
じりじり
)
していた歩卒は
大谷刑部
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ひとり
焦々
(
じりじり
)
、髪の根をかんざしで掻く金蓮の思いは、無性に
募
(
つの
)
るばかりだった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
錠口
(
じょうぐち
)
にひかえて、元康の立坐を待っている榊原平七は、家来の身でも、余りなと、
焦々
(
じりじり
)
思っていたが、元康は根気よく、彼女の不審の解けるまで、
宥
(
なだ
)
めたり説いたりして、やがてようやく
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
時々、
焦々
(
じりじり
)
して、怒鳴りつけることもあったりしたが、そういう時でも
旗岡巡査
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自分があんな苦心をして一方を誘ってきたのは一体なんのためかと歯がゆくもなり
焦々
(
じりじり
)
と思うのでもあったが、夜が白みかけては一大事を
醸
(
かも
)
す
惧
(
おそ
)
れがあると、姫にかわって次に来る夜の
言質
(
げんち
)
をとって
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼は
焦々
(
じりじり
)
する。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
焦
常用漢字
中学
部首:⽕
12画
々
3画
“焦”で始まる語句
焦
焦躁
焦燥
焦心
焦立
焦慮
焦点
焦茶
焦眉
焦土