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濡手拭
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ぬれてぬぐひ
ふりがな文庫
“
濡手拭
(
ぬれてぬぐひ
)” の例文
仕方
(
しかた
)
がないから、
今朝
(
けさ
)
あげた
蒲團
(
ふとん
)
を
又
(
また
)
出
(
だ
)
して
來
(
き
)
て、
座敷
(
ざしき
)
へ
延
(
の
)
べたまゝ
横
(
よこ
)
になつた。
夫
(
それ
)
でも
堪
(
た
)
えられないので、
清
(
きよ
)
に
濡手拭
(
ぬれてぬぐひ
)
を
絞
(
しぼ
)
らして
頭
(
あたま
)
へ
乘
(
の
)
せた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
豪
(
えれ
)
え、
豪
(
えれ
)
え。
其
(
それ
)
でもぬるけりや
羽目
(
はめ
)
をたゝけ、」と
言
(
い
)
ひながら、
濡手拭
(
ぬれてぬぐひ
)
を、ひとりでに、
思
(
おも
)
はず
向顱卷
(
むかうはちまき
)
で、
切
(
せつ
)
ない
顏
(
かほ
)
して
涙
(
なみだ
)
をほろ/\と
溢
(
こぼ
)
した。
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
濡手拭
(
ぬれてぬぐひ
)
を持つて居るところを見ると、町内の錢湯へ行つた歸り、夜遊びに出た
愚
(
おろ
)
かな伜と一緒になつたのでせう。
銭形平次捕物控:037 人形の誘惑
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
富岡は切ない気がして、額の
濡手拭
(
ぬれてぬぐひ
)
を時々裏返しにしてやつた。明日を待つて、もしいけないやうだつたら、比嘉へあてて、電報を打つてみようと思つた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
そんな問答をしてゐる時、もうかげりかけた
日陰
(
ひかげ
)
を拾ふやうに、
濡手拭
(
ぬれてぬぐひ
)
をさげて、兄の清次郎が歸つて來ました。
銭形平次捕物控:102 金蔵の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
「湯屋の前で若い女と立話をして居たのを見た者がありますが、
濡手拭
(
ぬれてぬぐひ
)
をブラ下げての駈落は珍らしい」
銭形平次捕物控:300 系図の刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お吉が下手人なら、
濡手拭
(
ぬれてぬぐひ
)
へわざと泥を附けたまゝにして置くよ。お吉は本當に風呂屋の入口で自分の手拭を拾つたから、女らしい心持で、その晩騷ぎの最中にも手拭の泥を洗つて置いたんだらう。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
濡
漢検準1級
部首:⽔
17画
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
拭
常用漢字
中学
部首:⼿
9画
“濡手”で始まる語句
濡手