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湯治場
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たうぢば
ふりがな文庫
“
湯治場
(
たうぢば
)” の例文
云はぬが花と
実入
(
みい
)
りのよい
大尽客
(
だいじんきやく
)
を
引掛
(
ひつかけ
)
に、旅に出るのもありやうは、亭主の為めと夕暮の、
涼風
(
すずかぜ
)
慕ふ夏場をかけ、
湯治場
(
たうぢば
)
近き
小田原
(
をだはら
)
で、
宿場稼
(
しゆくばかせ
)
ぎの旅芸者、知らぬ
土地故
(
ゆゑ
)
応頼
(
おうらい
)
の
虫干
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
此
(
こ
)
の
陽氣
(
やうき
)
で、
障子
(
しやうじ
)
を
開放
(
あけはな
)
した
中
(
なか
)
には、
毛氈
(
まうせん
)
も
見
(
み
)
えれば、
緞通
(
だんつう
)
も
見
(
み
)
える。
屏風
(
びやうぶ
)
、
繪屏風
(
ゑびやうぶ
)
、
衣桁
(
いかう
)
、
衝立
(
ついたて
)
——お
輕
(
かる
)
が
下
(
お
)
りさうな
階子
(
はしご
)
もある。
手拭
(
てぬぐひ
)
、
浴衣
(
ゆかた
)
を
欄干
(
てすり
)
に
掛
(
か
)
けたは、
湯治場
(
たうぢば
)
のお
定
(
さだ
)
まり。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それが
不圖
(
ふと
)
したことからある
近親
(
みより
)
の人の眼を患つて肥前
小濱
(
をはま
)
の
湯治場
(
たうぢば
)
に滯留してゐた頃、母と乳母とあかんぼと
遙
(
はる
)
ばる船から海を渡つて見舞に行つた當時の出來事だということがわかつた。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
湯
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
治
常用漢字
小4
部首:⽔
8画
場
常用漢字
小2
部首:⼟
12画
“湯治”で始まる語句
湯治
湯治客
湯治塲