湯具ゆぐ)” の例文
婦人のなかには湯具ゆぐばかりなるもあれど、闇処くらきところ噪雑わやくやして一人もみだりがましき事をせず、これおの/\毘沙門天びしやもんでん神罰しんばつおそるるゆゑなり。
今の湯具はいにしへ下裳したもに代用したる下部かぶおほふのなり。嬉遊笑覧きいうせうらんに、湯具ゆぐといふは、男女なんによともに前陰ぜんいんを顕して湯に入ることはもとなき事にて必ず下帯をきかえて湯に入るゆゑ湯具といふ。
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
或日これで白縮緬の湯具ゆぐを六本ることになると、五百がいったことがある。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
婦人のなかには湯具ゆぐばかりなるもあれど、闇処くらきところ噪雑わやくやして一人もみだりがましき事をせず、これおの/\毘沙門天びしやもんでん神罰しんばつおそるるゆゑなり。
神職 構わず引剥ひきはげ。裸体はだかのおかめだ。あか二布ふたの……湯具ゆぐは許せよ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
湯具ゆぐ
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)