“下裳”の読み方と例文
読み方割合
したも100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古の女は、下賤なるもはかまたれば、下裳したもさへなく唯肌着を紐にて結びたり。これをこそ下帯とはいふなりけれ。
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
今の湯具はいにしへ下裳したもに代用したる下部かぶおほふのなり。嬉遊笑覧きいうせうらんに、湯具ゆぐといふは、男女なんによともに前陰ぜんいんを顕して湯に入ることはもとなき事にて必ず下帯をきかえて湯に入るゆゑ湯具といふ。
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
伊勢物語に、「二人して結びし紐を一人して相見るまでは解かじとぞ思ふ」思ふに下裳したも小児せうにの附紐の如く肌着に着けたる紐なるべし。或は今下じめといふものの如く結びたるものならむか。
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)