つか)” の例文
林「それからつかった湯を飲もうと思ったが、飲切れなくなって、どうも勿体ねえと思ったが、半分程飲めねえ、三日目から腹アくだした」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
一日平均五六百本の針に刺されて、色上げを良くする為め湯へつかって出て来る人は、皆半死半生のていで清吉の足下に打ち倒れたまゝ、暫くは身動きさえも出来なかった。
刺青 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
すると先達せんだっ前町まえまち風呂屋ほろばが休みで、行水をつかった事がありましたろう、此の時ばかり白い肌が見られると思ってると、悉皆すっかり戸で囲ってのぞく事が出来でけねえ、何うかしてと思ってると
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
今日は沓掛くつがけまで行って峠え越して、帰りに友達に逢って、坂本さかもと宿しゅくはずれで一盃いっぺいやって、よっぱれえになってけえって来たが、むま下湯そゝゆつかわねえで転輾ぶっくりけえって寝ちまった、ねむたくってなんねえ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)